「お飾り王妃になったので、こっそり働きに出ることにしました」は小説はや漫画があると知っている方は多いでしょう。
また、作品に興味があるけれど原作がどこで読めるのか分からない、という方もいらっしゃるかもしれません。
では「小説家になろう」で読めるのかどうか、また原作が小説なのか漫画なのか、その出発点が気になる方も多いことでしょう。
この記事では「お飾り王妃になった」はなろうで楽しめるのか、また原作が小説なのか漫画なのかといった点について、調査した結果を分かりやすくご紹介していきます。
お飾り王妃になったのでは小説家になろうの作品?
お飾り王妃になったのでは富樫聖夜先生による作品で、すでに漫画などを読んでいる方もいると思います。
そして、多くの異世界系や恋愛ファンタジー作品が「小説家になろう」に投稿されていることから「お飾り王妃になったので」もなろうの作品だと思われがちです。
しかし、実はそうではありません。この作品は、カクヨムという別の小説投稿サイトで公開されています。
よって、小説家になろうでは読むことは2024/11月の時点で出来ません。今後もなろうで配信される可能性も少ないです。
また、カクヨム以外の小説系サイトでは配信されておらず、カクヨムでしか読めません。
原作は小説か漫画かどっち?
原作は漫画ではなく小説です。つまり、上記のカクヨムで投稿されている小説こそ原作なんです。
その後、この人気小説を元にして漫画化が進み、より多くの読者に物語の魅力が届けられるようになりました。
小説としての豊かな心理描写と、漫画としての視覚的な表現の両方で楽しむことができるのは、この作品の大きな魅力です。
原作が小説であるため、登場人物の心の動きや背景がしっかりと描かれており、ストーリーが進むにつれて彼らの成長や関係の変化が深く感じられる構成となっています。
漫画を楽しむ前に、原作の小説にも触れてみると、より深くキャラクターたちの世界に没入できることでしょう。
お飾り王妃になったのではすでに完結している?
小説は、電子書籍で販売されているものについては完結済みですが、漫画版は現在も連載中で、まだ物語の結末には至っていません。
電子書籍ストアで販売されている小説は1冊あたり約300ページと、しっかりとしたボリュームで読みごたえがあります。
一方、漫画は1冊あたり約180ページと小説に比べて手軽に読み進められる形となっています。
また、販売されている小説のタイトルは「お飾り王妃になったので、こっそり働きに出ることにしました ~うさぎがいるので独り寝も寂しくありません!」と少し異なっており、カクヨムで連載中の原作小説のタイトル名と若干の違いがあります。
タイトルの違いに注意して購入することが重要です。
小説のレーベル:ビーズログ文庫とは
ビーズログ文庫は、女性向けライトノベルを中心に刊行しているレーベルで、多くの読者に支持されています。
恋愛やファンタジーを主題とした作品が豊富に揃っており、若い女性をターゲットにした物語が多いのが特徴です。
「お飾り王妃になったので」も、このビーズログ文庫から出版されている作品のひとつです。
ビーズログ文庫は、繊細なキャラクター描写や夢のある物語で知られており、ファンタジーとロマンスを組み合わせた作品を数多く展開しています。
特に、異世界転生や貴族社会を舞台にしたストーリーに興味がある読者にとって、ビーズログ文庫は信頼のおけるレーベルで、次に読みたい作品を探すときにも頼りになる存在です。
漫画「お飾り王妃になったので」の詳細
あらすじ:給仕係として働く王妃を描いたファンタジー作品
ロウワンという小国の第二王女であるロイスリーネにある日、突然強国ルベイラのジークハルト陛下からの縁談が舞い込みます。
特に親しい相手でもないジークハルトからの縁談話に「何か裏がある」と感じながらも、余りあるロウワンへの利点を考え、ロイスリーネはその縁談を承諾しました。
しかしルベイラでロイスリーネを待っていたのは徹底した軟禁生活。
ジークハルトにミレイという恋人がいると気づいた時も政略結婚だと受け入れ、離宮での軟禁生活にも厳重な護衛を付けられて行動制限を強いられる事になります。
そのまま「お飾り王妃」となったロイスリーネの唯一とも言える楽しみは、秘密の通路を使って城の外へ抜け出し、身分を隠しながら下町にある緑葉亭という食堂でウェイトレスをする事でした。
そこでは普通の田舎から出てきた女の子として扱われているのですが、ロイスリーネにとってはそれが最大の喜び。
自由気ままに行動できる下町での生活を楽しんでいました。
そんなある日、道に迷って王宮のいつもと違う場所に出てきてしまったロイスリーネは、何者かが「王女暗殺」を計画している話を聞いてしまいます。
なぜ自分の命が狙われているのかすら分からない状況でロイスリーネが取った行動は、もちろん守りではなく…。
ネタバレ:お飾り王女
小国ロウワンに突如として舞い込んだ強国ルベイラからの縁談話。
若くしてルベイラの陛下となったジークハルトが望んだのは「魔法使い」でも「魔女」でも「祝福持ち」でもないとされる第二王女のロイスリーネでした。
ロウワンにとって得しかない縁談話に対して「何か裏がある」と感じたロイスリーネ。
色々と思うところはあるものの、ルベイラと縁を結べば不安定な周辺国からロウワンを守ることにもなると思い、
ロイスリーネはこの縁談を受ける決意をします。
しかし輿入れの日、ロイスリーネは王宮へ向かう道中で護衛の兵達の口から「ミレイ」という名前を聞きます。
話しの内容的にそのミレイという女性はジークハルトの恋人であり、自分はお飾りの王女だと確信するロイスリーネ。
それでもロイスリーネは全てを受け入れ、「いっそのこと2人の盾になってやろう」と思ったのです。
ジークハルトと顔を合わせて早々に「お二人のことは全力で応援致しますわ」「安心してミレイ様と幸せになってくださいませ」と告げました。
こうして無事?お飾り王女となった訳ですが、自由気ままな性格のロイスリーネが大人しくしているはずもなく、変装すると隠し通路を使って下町へ脱出。
「リーネ」という偽名で緑葉亭という食堂でウェイトレスの仕事を始めてしまいました。
そしてロイスリーネに離宮に来てからもう1つ楽しみが。
それは部屋に迷い込んできたウサギの存在。
しかし毎日のように現れるこのウサギ、なにやら普通のウサギではない様子で…。
カインとジークハルト
王宮の中庭で「王女暗殺」の話を聞いてしまったロイスリーネは誰かに相談しようと考えます。
だが、貴族の誰が犯人か分からない状況で相談するわけにもいかず、関係者の可能性が低い緑葉亭の常連であるカインに相談する事にしました。
カインは田舎の子爵家の次男で爵位も持っておらず、安心してあったことを相談するロイスリーネ。
自分が王妃であることは隠しながら、見聞きしたことを相談します。
カインもそれを真剣に聞いているのですが、その表情はどこか曇った様子で「実は半年前から王妃の命が狙われいた」という事を明かしました。
そのうえでロイスリーネに調査協力を依頼し、ロイスリーネはもちろんその頼みを引き受けます。
その後はロイスリーネからジークハルトへの不満を聞き、ジークハルトがどういう考えでロイスリーネを軟禁していたのかなどを話し合います。
少しずつですがロイスリーネのジークハルトに対する印象も変わっていく事に。
そして話し合いを終えた後ロイスリーネを見送ると、カインは隠し通路を通って王宮へ向かいます。
見どころ:勘違いと行動力があり過ぎるロイスリーネのキャラ
物語冒頭、ロイスリーネは政略結婚のために連れてこられた小国の王女というキャラ設定なのですが、特に落ち込む事なくとにかくアグレッシブな性格が見どころ!
むしろ最初から「少しでも自分の国の得になるように」と動くことを考えていました。
離宮に隔離されてもそのアグレッシブさは変わらず、ジッとしていられない性格で王宮をこっそり抜け出し、食堂でウェイトレスとして働くことも。
可愛い見た目+愛想も良いのでいつの間にか看板娘になっており、王女なのに下町の食堂のアイドル的なキャラという設定が見どころとなっています。
また、本作では城内でロイスリーネが唯一信用する人物として、侍女のエマが登場するのですが、このエマがかなりクセが強く面白いキャラとなっておりこのキャラクターも見どころです。
基本的には真面目なキャラなのですが、コイバナになるとウキウキしだす女の子っぽいところも。
ロイスリーネが無茶をしそうになると必死に止めようとするのですが、なんだかんだでエマが折れる事になり、サポート役として有能なところも魅力の1つ。
しかし嫌な時は露骨に顔に出す事もあり、完璧そうに見えて意外と分かりやすい性格だったりもします。
レビュー:驚きの展開が詰まっている良い作品
「お飾り王妃になったので、こっそり働きに出ることにしました」は、最初は単なるお飾りの王妃のコメディかなと思っていましたが、読んでみると驚きの展開がたくさん詰まっていてとても引き込まれました。
物語は、王女ロイスリーネが政略結婚によって大国ルベイラのジークハルト王と結婚し、「お飾り王妃」としての生活をスタートさせるところから始まります。
しかし、彼女はその地位に満足せず、自分で見つけた隠し通路を使って城外に出て、自由を満喫しながら給仕として働くことを決めるという行動力あふれるキャラクターです。
ロイスリーネの性格がとにかく魅力的で、どんな状況でもめげずに前向きで、自分の道を切り開いていく姿がとても応援したくなるんです。
軟禁状態にされたり、王には愛人がいると噂される中でも、「私は私」とばかりに新しい生き方を見つけていく彼女の姿勢は、読んでいて本当に清々しいものがあります。
彼女はその状況に甘んじることなく、自分で隠し通路を見つけ、町に出て給仕として働き始める行動力のあるキャラクターです。
彼女のたくましさが、物語を単なるロマンス以上のものにしていて、非常に魅力的な主人公だと感じました。
一方で、ジークハルト王の行動も興味深いです。
冷たくあしらっているかのように見えながら、実はロイスリーネの命を守るために裏で彼女を見守っていたり、彼自身が変装して彼女に近づいているという設定がとても面白いです。
特に夜にロイスリーネの部屋を訪れるうさぎの「うーちゃん」が実は王かもしれないという暗示には、ミステリー要素が加わって物語の緊張感を高めています。
このすれ違いの関係がどのように解けていくのか、二人の心がどう交わるのかという点に、物語の続きがとても気になってしまいます。
また、この作品の良さはコメディの要素がありつつも、ファンタジーの世界観とシリアスな陰謀がしっかりと絡み合っているところです。
ロイスリーネはただの「お飾り」ではなく、実は世界にとって重要な能力を持っていることが徐々に明かされ、そのために命を狙われているというスリリングな展開があります。
物語が進むにつれて、ただのロマンスではなく、国を巻き込んだ陰謀や秘密がどんどん明らかになり、それが物語に深みを持たせています。
全体として、この漫画は、ヒロインの明るさと強さ、そして少しずつ明らかになっていく真実が読者を飽きさせません。
ロイスリーネとジークハルトの関係の変化がどう描かれていくのかも楽しみですし、シリアスな展開とコメディのバランスが絶妙です。
この物語を読むと、主人公たちのすれ違いと絆の深まりを感じながら、次々と巻き起こる展開に目が離せなくなります。
読んでいるうちに、二人がどう心を通わせていくのかを見届けたい、そんな気持ちにさせられる素敵な作品です。
また、ロイスリーネとジークハルトのラブストーリーがメインとなっている本作ですが、個人的に一番気になったのは侍女のエマでした!
使命感が強く、何としてもロイスリーネを守ろうとする姿はもちろん、時々見せるお茶目なシーンも最高です。
2人のラブストーリーではジークハルトがいつまでカインとしてロイスリーネと関わるのか、どのタイミングで正体を明かすのかも気になるところ。
元気な王女×口下手な王子シチュが好きな方は、是非チェックしてみてください。
お飾り王妃になったのでは小説家になろうで読める?まとめ
「お飾り王妃になったので」は、富樫聖夜が執筆し、カクヨムで公開されている小説を原作とするファンタジー作品です。
「小説家になろう」ではなく、カクヨムでしか読むことができないので原作を読みたい場合はカクヨム、そして電子書籍ストアなどを活用しましょう。
作品は女性向けライトノベルのビーズログ文庫からも出版され、後に漫画化されており、漫画も面白い内容です。
その一方で、小説は電子書籍として完結しているが、漫画は連載中です。
物語は、ロウワン国の第二王女ロイスリーネが強国ルベイラのジークハルトとの縁談を受け入れた後、「お飾り王妃」として軟禁生活を強いられるところから始まります。