86(エイティシックス)のスピンオフ作品として、4作品目の魔法少女レジーナ☆レーナ 戦え!銀河航行戦艦サンマグノリア。
月刊コミックアライブで連載されている作品で、2024年現在唯一連載が続いているシリーズでもあります。
内容としては、本編から継承された設定も随所に盛り込まれ、ファンなら思わずニヤリとする仕掛けが満載です。
そんな「魔法少女レジーナ☆レーナ」がどんな話なのかを詳しく紹介し、実際に読んだ感想も交えながら、その魅力に迫ります。
魔法少女レジーナレーナはどんな話?あらすじ紹介
魔法少女レジーナレーナは本編の重厚な戦争ストーリーとは一線を画した、ギャグ要素満載の魔法少女モノに仕上がっています。
物語の舞台は、百年以上も戦争が続く銀河。その防衛を担うのは、宇宙を航行する巨大戦艦「サンマグノリア」です。
この戦艦には、守護精霊(エイティシックス)と契約を結んだ魔法少女たちが配属されており、敵であるレギオンとの戦いを繰り広げています。
エイティシックスは魔法兵装として、百年以上も銀河航行艦隊を守ってきました。
主人公の魔法少女レジーナ☆レーナ(ヴラディレーナ・ミリーゼ)は、段ボールの中に放置されている守護精霊シンと出会い、彼と契約を結ぶことで物語が大きく動き始めます。
作品の見どころは、魔法少女のひらひらとした衣装や、犬耳と尻尾がついたデフォルメ化された守護精霊たちの可愛らしさです。
また、ギャグ要素が強い中にも本編のシリアスな設定を活かした重厚な背景があり、笑いと感動を織り交ぜたストーリー展開が魅力です。
漫画の見どころ:本編とは全然違う世界観
本作は本編のエイティシックスと違い、かなりギャグ要素の多い作品になっています。
本編がシリアスな展開の連発だったため、この温度差が最大の見どころ。
本作だけでも楽しむ事は出来ますが、エイティシックス本編を視聴してから読むとより一層楽しむ事が出来ます。
タイトルを見ても分かる通り主人公は魔法少女化したミリーゼであり、魔法少女舞闘衣装(ジャガーノート)はひらひらしたスカートが特徴的な魔法少女全開の衣装。
魔法少女レジーナ☆レーナとして本編では絶対見せないキラキラした魔法少女の姿で戦っているのはもちろん、親友のアネットも魔法少女として共に戦います。
周りの男性陣の扱いも全く違い、強制的に同じ魔法少女の格好で戦わさせられる屈強な男達。
あれだけ厳格だったレーナのおじ様(ジェローム)はすっかり親ばかに。
ジェロームはなによりもレーナに嫌われる事を恐れていました。
小さな守護精霊たちも登場
魔法少女モノの作品ではお馴染みのマスコット的な存在である小さな精霊たちですが、
その精霊役として原作でも最前線で戦っていたエイティシックスのメンバーが登場します。
序盤で死んでいった仲間達も楽しく賑やかに生活している姿が描かれているので、こちらも本編を視聴した上で読めば楽しさが何倍にもなります。
見た目的にも可愛らしく全員が手のひらサイズ。
全員が二頭身のデフォルメキャラとして描かれています。
しかも全員が犬耳と尻尾付き!
性格は本編と同じようになっているので、見た目は可愛らしくなっていますがキャラの雰囲気は壊されずそのままです。
原作をアニメで見ていれば頭の中で喋り方や声も簡単に脳内変換できます(笑)
1話ネタバレ:魔法少女と守護精霊
その日も結界を破って入ってきたレギオンの軍勢を迎え撃つため、いつも通り出撃した魔法少女レジーナ☆レーナことヴラディレーナ・ミリーゼとアウレット☆アネットことアンリエッタ・ペンローズ。
普段はレーナ、アネットと呼び合う仲の2人ですが、作戦中はコールサインで呼び合う事が義務付けられているため「レジーナ☆レーナ」「アウレット☆アネット」と呼び合っています。
また「☆」マークも重要で必須なのです。
2人は早々に守護精霊をアクティベートし、ミサイルやガドリングなど、魔法少女とは思えない重火器を使った戦いでレギオンを退けます。
仕事を終えた後は守護精霊も交えてみんなで雑談タイム。
魔法少女と守護精霊は主従関係というより友人関係であり、レーナは守護精霊からからかわれたりもしていました。
ちなみに守護精霊を従えるには代償を支払う必要があり、レーナは「やたらとよく転ぶ」アネットは「お菓子作りが必ず失敗する」という呪いを受けています。
すでに4人の守護精霊を抱えていたレーナでしたが、その日の帰り道で偶然1人の守護精霊を拾う事に。
魔法少女は5人まで守護精霊と契約する事ができ、レーナは即決で契約する事を決めるのですが、この出会いが今後の展開に大きな影響を与えていく事になります。
レギオンと守護精霊
転移魔法を使い、レーナとシンの前に現れたシンの兄を語る男。ショーレイ・ノウゼン。
シンに向かい「迎えに来た」と手を伸ばすのですが、レギオンになった姿をみたシンは「触手生命体」などと呼ぶなど、兄をボロクソに言ってプンスコ怒らせます。
しかしレーナと目を合わせると緩んだ空気が一気にピリついた空気に…。
そしてレイの口から「俺たちレギオンは君たち魔法少女と同じ、銀河航行艦隊の剣だった」という事実を知らされます。
艦隊に戻ったレーナはすぐさまジェロームを問い詰め「知る覚悟があるなら」という前置きをしつつ、神殿艦へ入る事を許可されました。
神殿にいたレフ・アルドレヒトに連れられ神殿艦の先へ進んでいくと、そこには人間だった頃のシン達の身体が保管されていたのです。
シン達はレギオンが生まれる前の100年以上前に生まれた「ラトラトル」と呼ばれる敵対的異種知性体を相手に、魔法士官「百一万百十の花押(エイエィシックス)」として戦っていました。
しかし戦争での勝利と共に魔法士官たちは思念波のようなものに汚染されてしまいます。
奇跡的に助かった魔法士官も身体は汚染されており、救命のためには身体と精神を切り離すしかありませんでした。
こうして身体は神殿に保管され、精神体として守護精霊になったのが現在のエイティシックスだったのです。
そしてレギオンは、その時助からなかった精神まで汚染された魔法士官だったのです。
魔法少女レジーナレーナのレビュー:笑いと感動が共存する新たな世界
この作品はタイトルからしてふざけたギャグ作品だろうと思いながら手に取ったのですが、想像以上に本編の要素を取り入れたストーリーが描かれていて驚かされました。
レギオンの設定やエイティシックスの境遇など、本編さながらのシリアスな場面もあり個人的にはその辺りも楽しめました。
ですが、なんといっても一番面白かったのは原作と全然違う世界観です。
もちろん、魔法少女化したレーナのひらひら衣装や、デフォルメされたスピアヘッド戦隊のメンバーたちが繰り広げるハチャメチャなギャグには思わず笑ってしまいます。
しかし、その一方で、守護精霊やレギオンの背景に込められた設定が非常に丁寧に描かれており、思わず引き込まれました。
特に、守護精霊として登場するキャラクターが可愛らしいだけでなく、性格や言動が本編そのままなのが嬉しいポイントでした。
本編を知っていると、「このキャラならこういう反応をするだろうな」と納得させられる描写が多く、ファンにはたまらない作りになっています。
ギャグとシリアスのバランスが絶妙で、ただのパロディ作品に終わらせていないところが素晴らしいです。
個人的に特に印象的だったのは、シンが守護精霊として登場する場面。
段ボールに放置されているというシチュエーションは笑いを誘いますが、彼の存在が物語に大きな意味を持つ伏線になっているのが見事でした。
また、守護精霊としてのエイティシックスたちが、かつて人間だったという設定も切なく、感情を揺さぶられます。
全体的に、ギャグを楽しみたい人にも、エイティシックスの世界観が好きな人にもおすすめできる作品です。
本編のシリアスな重みを一時忘れつつも、物語の核となるテーマがしっかりと息づいている点が、このスピンオフの大きな魅力だと思います。
もし本編を100%楽しみたいのであれば、まず原作漫画かアニメを見てから読む事を強くお勧めします!
86の魔法少女レジーナレーナはどんな話?まとめ
魔法少女レジーナ☆レーナは86シリーズのスピンオフで、本編のシリアスな戦争ストーリーとは対照的なギャグ満載の魔法少女作品です。
舞台は百年続く銀河戦争で、魔法少女たちが宇宙戦艦「サンマグノリア」で敵レギオンと戦います。
主人公ヴラディレーナ・ミリーゼは守護精霊シンと契約し物語が展開。
ギャグ要素豊富ながら、本編設定を活かした重厚な背景が見どころとなっています。
デフォルメ化された守護精霊たちや、魔法少女衣装も魅力的です。
本編を知るとより楽しめ、ギャグとシリアスの絶妙なバランスが特徴です。