アニメから興味をもって原作を知りたい、というケースは多いです。
86(エイティシックス)のアニメは多くの方に支持されていて、アニメを観るとやはり原作を見たい!という気持ちになりますよね。
では、86の元となっている作品は一体どのようなものなのか、そして原作は完結しているのかまでご紹介します。
86(エイティシックス)の原作はアニメ?小説?
原作は小説となっている
アニメなどで有名な86の原作は、小説(ライトノベル)です。
作者は安里アサト先生で、2017年から電撃文庫から刊行されています。
物語は、人類が無人機を駆使した戦争を繰り広げる世界を舞台に、人種差別や戦争の悲惨さを描いたダークなストーリーが特徴です。
ライトノベルとしては異色の深いテーマが話題となり、多くのファンを魅了しています。
この作品はご存じとは思いますが、原作小説の人気ぶりからアニメ化もされており、アニメ版も高い評価を受けています。
原作小説では、アニメでは描き切れなかった細かい心情描写や設定が楽しめるため、原作小説を読むことで作品の世界観をより深く理解することができます。
原作は何巻まで読める?
原作となるライトノベル(小説)は、2024/11月現在14巻発売されています。
14巻のうち1巻は「Alter.1 死神ときどき青春」という番外編の短編集となっているので、実際は13巻と言ってもいいかもしれません。
また、販売ペースは年々落ちてきており、昔は年に3回ぐらい単行本が発売されていましたが、最近は年に1回程度発売されるようなペースとなっています。
小説家になろうで読める?
86(エイティシックス)は小説家になろうで読めそうな予感もしますが、果たしてどうでしょうか?
実はこの作品はなろうでは読めません。電撃文庫から出版されているライトノベルで、電子書籍ストアや紙書籍として購入することで読むことができます。
大手の電子書籍ストアで簡単に手に入れることができるため、そちらを利用するのがおすすめです。
また、書店でも取り扱っているため、実際に手に取って購入することも可能ですが、数年前の書籍ですので在庫がない場合もあります。
よって、紙媒体の場合は事前に確認することをおすすめします。
完結したライトノベル?
アニメを視聴していると、原作も完結しているように思ってしまうかもしれません。
しかし、86はまだ完結していません。物語は現在も進行中で、主人公たちの過酷な戦いと成長が続いています。
シリーズは複数の巻で構成されており、物語の展開は緊迫感に満ちています。
著者の安里アサト先生は、ストーリーを緻密に描き上げているため、完結までにはまだ時間がかかると予想されています。
読者は、最新巻が発売されるたびに新たな展開に胸を躍らせ、続きが気になって仕方がないといった状況でしょう。
今後の展開にも期待が高まる86、その魅力はまだまだ続いていきます。
ファンとしては、物語の結末を迎えるその日を楽しみに待ちながら、現在進行中の物語を追いかけていきたいところです。
原作ラノベの見どころ:登場キャラクターの複雑な関係性
原作ライトノベルの見どころは、主人公たちの複雑な関係性です。
迫害する側と迫害される側の主人公たちが愛し合う、という設定はドラマティックで、物語に深い感情の軸を与えています。
また、戦場という極限の状況下で育まれる友情や愛情は、物語のテンションを高める重要な要素となっています。
最後まで顔を合わせない主人公たちのやり取りや、時折感動的なセリフが多数見られ、物語に一層の深みを加えている所も見どころです。
語り手の視点が切り替わることで、キャラクターそれぞれの心情が丁寧に描写され、読者は彼らの苦悩や成長に共感することができます。
こうしたキャラクター描写の精緻さが物語の感動を一層引き立てています。
そして、アニメから入って原作を読むと、耳から入る情報とは異なる文字情報の豊かさに気づかされることがあります。
特に、小説だからこそ可能な内面的な描写や独自の表現が、アニメとは違った感動を提供してくれます。
また、アニメでは描かれなかった詳細な設定やキャラクターの背景が深く描かれているため、作品世界への理解が一層深まるでしょう。
さらに、原作ライトノベルではアニメや漫画では伝えきれない背景設定や、世界観の細部にまで触れられる点も見どころです。
特に設定の緻密さとその延長にある物語の展開は、SF要素が強く出ており硬派な作品を求める読者にとっては魅力的です。
難解な表現や独特な語彙が多く、読者によっては読みにくさを感じるかもしれませんが、それもまた作品の魅力の一端と言えます。
特殊な単語の多用や比喩表現による、独特の雰囲気が作品全体に特別な空気感を与えています。
原作ラノベのレビュー:世界観と設定が素晴らしい作品
エイティシックスは、アニメ版をきっかけに原作小説に興味を持ち購入しました。
一言で言えば、激動の世界を巧みに描いた、重厚かつ感動的な物語です。まず、本作の世界観と設定の緻密さが素晴らしいです。
「エイティシックス」と呼ばれる被差別階級の人々が無人機と称される戦闘機を操り、その命を賭けて戦う姿が描かれています。
この設定は「コードギアス」「進撃の巨人」などのエッセンスを感じさせるものでありながら、その独自性をもってストーリーを展開しています。
特に「アルミの棺桶」と呼ばれる脆弱なジャガーノートで戦う彼らの姿には、心を揺さぶられるものがありました。
また、主人公のシンとレーナの関係性が非常に良く描かれており、二人の立場の違いや戦争の中での葛藤が印象的です。
特にお互いの存在が、遠く感じられながらも心の距離を縮めていく様子は見逃せません。
ただし、文章がやや難解な場合もあり、読んでいて少し理解するのが難しい部分が多々ありました。
専門用語や独特な言い回しも多いため、ラノベに慣れていない人には読みづらいかもしれません。
しかし、その文体が物語の重厚感や緊張感を引き立てている部分もあり、一長一短かと思います。
ストーリーの展開だけでなく、社会の構造と抑圧、差別のテーマを深く掘り下げており、非常に考えさせられる作品でした。
特に、戦争や迫害といったリアルな歴史的背景に基づいたテーマを扱っている点で、単なるエンターテインメント以上の価値があると感じました。
ただし、エピローグでの急展開は少々あっさりしすぎており、キャラクターの深みが描ききれていない部分もあるかという印象があります。
それでも、続編に期待を持たせるような余韻が残り、物語世界に引き込まれること間違いありません。
総じて、設定やテーマ、キャラクター描写が優れた作品であり、特に社会問題をテーマにした作品が好きな人にはお勧めです。
「エイティシックス」は、戦争の残酷さと希望の光を見事に描いた力作です。
アニメを見て興味を持った方は、ぜひ原作も手に取ってみてください。
86(エイティシックス)は漫画も読める!
86(エイティシックス)は、5つの異なる漫画が存在します。
エイティシックス
原作のコミカライズ版です。原作を漫画で楽しみたい方へおすすめの一冊です。
オペレーション・ハイスクール
スピンオフ作品で、主人公たちの高校生活を描いています。
一息つけるような内容となっており、本編とは違った雰囲気を楽しめる内容となっています。
ラン・スルー・ザ・バトルフロント
小説の第2巻からの新規コミカライズ版で、主要な戦闘やストーリーの展開を漫画で楽しめます。
作画は山﨑博也先生が担当しています。
フラグメンタルネオテニー
本編で描かれる前の出来事を中心に描いた漫画で、キャラクターの背景や過去が掘り下げられています。
魔法少女レジーナ☆レーナ 戦え!銀河航行戦艦サンマグノリア
ギャグ要素を含んだパロディ漫画で、原作とは異なるユーモラスな一面が楽しめます。
漫画は何巻まである?
以下のように多くはありませんが、数巻程度刊行されています。
漫画は打ち切りになっている
86(エイティシックス)の漫画版は、2024/11月現在連載が終了しています。
理由として、作画を担当していた吉原基貴先生の体調が優れないためです。
連載が続けられない状況となり、残念ながら漫画は打ち切りとなってしまいました。
ファンとしては非常に残念な知らせでしたが、健康が最優先です。
今後、体調が回復すれば再開の可能性もありますが、現時点では未定です。
読者としては、吉原先生の回復を願いつつ、他のメディアで86の世界を楽しむ方法がベストでしょう。
詳細:漫画版『86―エイティシックス―』連載終了のお知らせ – ヤングガンガン -SQUARE ENIX
漫画のレビュー:小説とは違い少し残念な部分がある
「エイティシックス」の漫画版を読みました。アニメ版を楽しんだという理由で購入しましたが、結論から言うと少し残念な部分もあり、面白い部分もあるという感じでした。
まず、キャラクターデザインについてですが、アニメと漫画では絵がかなり違って見える点が気になりました。
特にレーナの顔がアニメよりも目立たず、どこか違和感があります。
また、全体的なキャラクターデザインはコードギアスと似ている、と言われていますがそれでも本作独自の魅力を見つけるのは少し難しかったです。
絵自体は一部で非常に美麗ですが、漫画としての構成や動きの表現がちぐはぐな印象があり、特に戦闘シーンにおいては何が起こっているのか分かりづらいシーンもありました。
敵と味方の違いが視覚的に判別しづらく、躍動感が欠けています。
また、本作のテーマであるミリタリーや少年兵の悲痛な運命は興味深く、重厚なテーマが描かかれている点では評価できるものの、特に序盤はその設定をうまく引き出せていない印象を受けました。
しかしながら、一巻がイントロダクションとしての役割を担っていることを考えると、二巻以降での展開に期待を持ちたいところです。
巻末には原作者による書き下ろし掌編もあり、原作ファンには楽しめる要素も用意されています。
エイティシックスの漫画版は、小説とは異なり完成度にはまだ課題を多く残しているような部分が多いと感じました。
アニメ版や原作小説を楽しんだ方には物足りなさを感じるかもしれませんが、今後の改善と展開に期待を込めてもう少し読み続ける価値はあるでしょう。
アニメが面白くおすすめ!
86(エイティシックス)」は、アニメ化もされており、こちらも非常におすすめです。
アニメは、原作小説の緊張感とドラマ性を忠実に再現しており、映像ならではの迫力ある戦闘シーンや、キャラクターたちの繊細な感情表現が楽しめます。
そして美しい作画と緻密な設定、魅力的な声優陣が作品の魅力をさらに引き立てています。
ストーリーは、人種差別や戦争の悲惨さといった重いテーマを扱いながらも、登場人物たちの絆や成長が描かれ、視聴者を引き込む内容となっています。
アニメ版を視聴することで、「86(エイティシックス)」の世界観をより深く理解し、楽しむことができるでしょう。
86(エイティシックス)の原作は?まとめ
86(エイティシックス)は、安里アサトによって2017年から電撃文庫より刊行されているライトノベルが原作です。
物語は無人機で戦争を行う未来の世界を舞台に、人種差別や戦争の悲惨さを描いた深いテーマが特徴で、多くのファンを魅了しています。
この作品はアニメ化もされており、アニメ版も高評価を受けています。
原作小説は2024年11月時点で13巻+1巻の番外編が刊行されており、まだ完結していません。
小説版ではアニメで描き切れなかった細かい心情描写や設定が楽しめ、物語の世界観をより深く理解することができます。
また、複雑なキャラクターの関係性や戦場で育まれる友情・愛情が物語のテンションを高めています。
86は小説家になろうでは読めず、電撃文庫から出版されているため、電子書籍ストアや書店で購入が必要です。
さらに、86はコミカライズやスピンオフなど複数の漫画作品も存在し、アニメから入ったファンでも楽しめるようになっています。
ただし、コミカライズ版は作画担当者の体調不良により連載が中断されています。
アニメ版は美しい作画と緻密な設定、声優陣の演技が見事で、高い評価を得ています。
重いテーマを扱いながらもキャラクターの絆や成長が描かれたストーリーが視聴者を引き込み、原作小説、アニメいずれも楽しめる作品です。